部屋の隅で映画と本

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映画と本の感想ブログ

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2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『魔女見習いをさがして』──かつて魔法に胸ときめかせていた人へ

子どものころ、いつか魔法が使えるようになるんじゃないかと考えたことはないだろうか。そうじ用のほうきにまたがってみたり、呪文を唱えてみたりした人もいるだろう。きっと、何かしらの作品がきっかけで、自分にも魔法が使えたらいいのに、と思うようにな…

映画『ミッシング・リンク』感想

1週間以上前になるが、『ミッシング・リンク』と『魔女見習いをさがして』を二本立てで観てきた。図らずもアニメーションしばり。 製作された国や手法は違えど、どちらも人生につまづいて悩む大人が主な登場人物で、旅によって自分の進む道が見えて成長をす…

『銃・病原菌・鉄』──世界の格差はどこから発生したのか

世界の歴史をたどると、富とパワーが世界各国に平等に分配されていたことはなく、つねに少数の地域に集中していた。現代では、アメリカや欧州、中国がリードしている状態が当たり前になっていて、現状に疑問を持つことはあまりない。 しかし、考えてみると不…

映画『羅小黒戦記』──コアなファンだけじゃない!家族連れで楽しめる良作

ついに『羅小黒戦記』の吹替版が公開された。去年の3月ごろに字幕版を観て、衝撃を受けた映画だ。まさか100館超えの規模で上映すると思っていなかったから、嬉しいびっくり。地元の映画館で羅小黒戦記が観られるとは。それだけ大規模で公開するってことは、…

『一杯のおいしい紅茶』────ディストピア小説の金字塔、ジョージ・オーウェルの意外な一面

ディストピア小説『一九八四年』や『動物農場』で有名なイギリス人作家、ジョージ・オーウェルのエッセイ集。おもに晩年である1945年〜1948年に書かれたエッセイが集められている。 題名になっている『一杯のおいしい紅茶』は、本を開いて一番はじめに載って…

映画『スパイの妻』感想

『スパイの妻』を観てきた。実写の日本映画を観たのは久しぶり。結論からいえばなかなかに面白かった。どう展開してゆくか分からない不気味さに引き込まれるし、日本でタブー視されてきた歴史に切り込んだ点も意義深い。娯楽的な楽しさと社会的なテーマをみ…